舞台照明という分野
わたしは、いろいろなチャンスや出会いがあって舞台照明という職業につきました。
まだかくれん棒のような照明がなかった頃の話です。
当時は舞台照明という分野は世間にほとんど知られていない仕事で・・・
この世界に入ったときから、この職業を世間に認められる誇りある仕事にしたいと常に思ってきました。
職業別の電話帳に掲載されることも、その手がかりのひとつと思って努力をしましたが、今ではなつかしい思い出になりました。
照明をはじめたばかりの駆出しの頃、初めて岡山、広島、山口など山陽筋を公演で旅をしました。
当時国鉄はまだ完全に復興していないので、切符を手に入れるのも大変な状態で、荷物も手に持てるだけですから・・・
リュックサックに1キロワットのスポットライトを入れ、片手にスポットライトをもう一台、もう一方に電球の入ったトランクといった姿です。
その頃の電球は寿命が短かったので予備の電球でトランクがいっぱいで、持てる私物は洗面道具だけという状態でした。
この頃の汽車は大混雑で乗ったら身動きできず、何時間も同じ姿勢で降りるまで辛抱したものです。
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